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福岡・大川から世界へ|関家具の成功の秘密とCRASH GATE・アトリエ木馬の魅力

  • 執筆者の写真: Norifumi Hanada
    Norifumi Hanada
  • 6 日前
  • 読了時間: 7分

関家具本社
関家具本社

高級家具から一枚板テーブル、ゲーミングチェアまで。福岡県大川市から世界へ羽ばたく家具メーカー「関家具」をご存知でしょうか。


「日本の家具業界は衰退している」そんな声が聞こえる中、創業から56年間一度も赤字を出さず、売上高200億円に迫る成長を続ける企業があります。しかも2025年9月には、世界的な投資ファンドからの出資を受け、さらなる飛躍を遂げようとしています。


この記事では、関家具の魅力的な創業者像から最新のブランド展開、そして世界への挑戦まで、日本の家具業界を牽引する企業の全貌をお伝えします。読み進めることで、あなたも関家具の家具に囲まれた暮らしを想像せずにはいられなくなるでしょう。



本記事のポイント


  • 創業者・関文彦氏の革新的経営哲学

  • 多彩なブランド展開(CRASH GATE、アトリエ木馬、Contieaks)

  • LVMHグループ系ファンドとの資本提携

  • 日本の技術力を活かした独自商品開発

  • 次世代へ継承される「楽しい仕事」の文化


伝説の創業者・関文彦氏が体現する「楽しくなければ仕事じゃない」


トレードマークは黒シャツと赤ネクタイ


関家具の創業者・関文彦氏(82歳)を語る上で欠かせないのが、その独特なスタイルです。黒いシャツに赤いネクタイというトレードマークは、還暦を迎えた際にプレゼントされた赤いネクタイがきっかけでした。


「赤は赤でも少なくとも60通りある」とイタリアのデザイナーに言われたという関氏は、今では100本以上の赤いネクタイを所有。毎朝の服選びに悩まなくていいという合理性も、経営者らしい発想です。


そして驚くべきは、82歳の今でも毎朝腕立て伏せ150回、スクワット150回、腹筋150回をこなすという強靭な体力。まさに「健康な体こそ、すべての前進の源」を体現されています。


トラック1台から始まった家具帝国


1968年、25歳の関氏はトラック1台で家具の卸売業をスタート。朝は大川の製作所で家具を仕入れ、日中は北九州や福岡の小売店へ販売、夕方には現金で仕入先へ支払うという、1日18時間働き詰めの日々でした。


当時は手形取引が主流だった業界で、現金仕入れ・現金販売という独自のビジネスモデルを確立。これが後の堅実経営の礎となりました。


失敗を恐れない革新的な経営哲学


関氏の経営哲学で最も印象的なのが「楽しくなければ仕事じゃない、やりたいことを任す、失敗しても文句は言わぬ」という信条です。


実はこの哲学、創業10年目の大きな挫折から生まれました。ワンマン経営を続けていた30代の頃、社員が大量退職するという危機に直面。「上意下達では人はついてこない」と痛感した関氏は、180度経営方針を転換しました。


「1億円の損失?もう一度チャレンジしてね、で終わり」


関氏のこの言葉には、多くの経営者が驚きを隠せません。しかし、これこそが関家具の強さの源泉。社員の自由な発想から生まれた「クラッシュゲート」は全国35店舗を展開し、ペット用家具「PETTO」は新たな市場を開拓しました。



日本の技術力が生む多彩なブランド展開


クラッシュゲード
クラッシュゲード

CRASH GATE(クラッシュゲート)- 心躍るインテリアの世界


関家具の看板ブランドとなったCRASH GATEは、実は一人の社員のアイデアから誕生しました。大学で美術を専攻していた森という社員が描いた家具の絵を、上司が「面白い!」と商品化したのが始まりです。


「心躍るものとの出会い」をテーマに、インダストリアル、ヴィンテージ、モダンなど様々なテイストをミックス。全国に35店舗を展開し、コナズ珈琲などの人気飲食店にも家具を提供しています。


2024年9月には最新ブランド「OASIS」もスタート。植物と暮らすライフスタイルを提案し、750坪の巨大旗艦店では植物に囲まれたカフェも併設しています。


アトリエ木馬 - 世界に一つだけの一枚板テーブル


アトリエ木馬
アトリエ木馬

10年前、倒産寸前だった婚礼家具メーカーを社員ごと引き受けて生まれ変わらせたのが「アトリエ木馬」です。今では日本最大級の一枚板専門ブランドとして、全国9店舗とオンラインストアを展開。


取扱樹種は200種類以上、常時数千枚の一枚板を保有という圧倒的な品揃えは、他社の追随を許しません。アメリカ、アフリカから直接買い付けた銘木を、大川の自社工場で2年から10年かけて乾燥。熟練職人が一枚一枚丁寧に仕上げています。


特筆すべきは、ウレタン塗装による独自の仕上げ。一般的なオイル塗装と異なり、メンテナンスが簡単で、シミになりにくいという実用性を追求しています。


Contieaks(コンティークス)- 日本人のためのゲーミングギア


eスポーツブームの中、関家具が本気で開発したゲーミングチェアブランドが「Contieaks」です。名前には、失敗を乗り越えて再挑戦する「Continue」と頂点を目指す「peaks」の意味が込められています。


日本人の体格に合わせた低座面設計、ゲームパッドを持ったまま肘が置ける4Dアームレスト

など、日本人ゲーマーの声を徹底的に反映。格闘ゲーマーからは「アーケードコントローラーが傾かない座面設計が最高」と絶賛されています。

すでに国内のeスポーツ大会で公式チェアとして採用され、ストリートファイター6とのコラボモデルも登場するなど、着実にシェアを拡大中です。



2025年、世界への新たな挑戦


LVMHグループ系ファンドとの歴史的提携


2025年9月、関家具に転機が訪れました。世界最大級の投資ファンド「Lキャタルトン」による買収が発表されたのです。Lキャタルトンは、あのルイ・ヴィトンやモエ・ヘネシーを傘下に持つLVMHグループも出資する、世界的な投資会社です。


驚くべきは、関氏がこの提携を「関家具の新たな成長の始まり」と前向きに捉えていることです。82歳にして名誉会長となった関氏は、「世界に日本の家具の素晴らしさを伝える絶好の機会」と語ります。


春田秀樹新社長が描く未来図


2024年4月に50歳で社長に就任した春田秀樹氏は、関家具に26年間勤め、営業の最前線で活躍してきた叩き上げの経営者です。


「楽しくなければ仕事じゃない」という関氏の理念を継承しながら、デジタル化やグローバル展開という新たな挑戦に取り組んでいます。特に力を入れているのが、ECサイトの充実と法人向けビジネスの拡大です。


「日本の職人技術と最新のテクノロジーを融合させ、世界に通用する家具ブランドを作る」

春田社長のこのビジョンは、まさに関家具の次の50年を見据えたものでしょう。


地域と共に成長する企業姿勢


関家具の本社がある福岡県大川市は、かつて「家具の街」として栄えましたが、近年は輸入家具に押され苦境に立たされています。そんな中、関家具は地域の家具メーカーと積極的に協業し、大川ブランドの復活に尽力しています。


2025年秋にオープンした「クラッシュゲート福岡大川本店」は、延床面積750坪という巨大施設。地元食材を使用したカフェも併設し、観光スポットとしても注目を集めています。

また、社員の平均年齢が20代という若い組織も特徴的です。200名を超える新卒応募があり、「失敗しても文句は言わないって本当ですか?」と面接で聞かれるという逸話も、関家具の企業文化を物語っています。



まとめ|日本の家具業界に希望の光を灯す関家具


関家具の56年間は、まさに日本のものづくり精神を体現した歴史でした。

創業者・関文彦氏の「楽しくなければ仕事じゃない」という哲学は、社員の創造性を解放し、CRASH GATE、アトリエ木馬、Contieaksという独創的なブランドを生み出しました。

そして今、世界的な投資ファンドとの提携により、関家具は新たなステージへと歩み始めています。日本の技術力と職人魂を武器に、世界市場へ挑戦する関家具の姿は、日本の家具業界全体に希望の光を灯しています。


「家具は単なる道具ではない。人生を共に歩むパートナーだ」


関氏のこの言葉通り、関家具の家具は世代を超えて愛され続けることでしょう。

この記事があなたの家具選びの新たな視点となれば幸いです。



カグプロが注目する関家具の高級家具


カグプロ
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