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カリモクとマルニ木工を徹底比較|日本を代表する2大家具メーカーの違いと買取相場

  • 執筆者の写真: Norifumi Hanada
    Norifumi Hanada
  • 10月8日
  • 読了時間: 12分

高級家具の購入を検討する際、「カリモク」と「マルニ木工」という2つの名前を目にしたことがあるのではないでしょうか。どちらも日本を代表する木製家具メーカーとして、国内外で高い評価を得ています。


しかし、「両者の違いは何なのか」「自分にはどちらが合っているのか」と悩む方も少なくありません。また、将来的な買い替えを考えると、「資産価値はどうなのか」「買取相場はいくらくらいなのか」といった疑問も湧いてくるでしょう。


実は、カリモクとマルニ木工は、それぞれ異なる強みと個性を持つ家具メーカーです。創業の歴史、技術へのこだわり、デザイン哲学、そして価格帯まで、多くの点で違いがあります。


この記事では、両社の特徴を徹底比較し、あなたに最適な家具選びをサポートします。さらに、買取相場や高価買取のポイントについても詳しく解説しますので、将来的な買い替え時の参考にしてください。



本記事のポイント


  • カリモクとマルニ木工の歴史と企業理念の違い

  • 両社の独自技術とものづくりへのこだわり

  • デザイン性・価格帯・適した体型の比較

  • 買取相場と高価買取のコツ

  • カグプロの高級家具専門買取サービス



カリモク家具|国内最大手の総合家具メーカー


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創業から80年以上の歴史


カリモク家具は、1940年に愛知県刈谷市で創業した日本最大級の木製家具メーカーです。創業時は木工所として、ミシンのテーブル部分や紡績機の木製部品を製造していましたが、1962年から自社製品として国産家具の生産を開始しました。

社名の「カリモク」は、創業地の「刈谷(カリヤ)」と木材の「木(モク)」を組み合わせた造語で、同社のアイデンティティそのものといえます。


現在では全国に24か所のショールームを展開し、木製家庭用家具メーカーとしては国内トップの座を確立。2017年度の年間売上高は約232億円に達し、業界をリードし続けています。


「品質至上」の理念と徹底した品質管理


カリモクの基本理念は「品質至上」です。「100歳の木を使うなら、その年輪にふさわしい家具を作りたい」という思いのもと、木材の管理から製造、販売まで、すべてを自社グループで一貫して行っています。


木材は森林認証制度であるFSC®とPEFCのCoC認証を取得した森林から調達し、3〜6か月かけて天然乾燥させた後、人工乾燥を経て、さらに3か月間のシーズニング(環境になじませる)を行います。この徹底した乾燥技術により、反りや割れの生じない高品質な家具づくりを実現しています。


また、シックハウス症候群対策として、ホルムアルデヒドの排出量が最も少ない「F☆☆☆☆(エフフォースター)」の材料・塗料・接着剤のみを使用するなど、人に優しい家具づくりにもこだわっています。


座り心地を科学する「座り心地研究」


カリモクには「座り心地研究」という部門があり、人間工学に基づいた快適さを研究しています。ソファやチェアにはモールドウレタンという高反発素材を使用し、そのウレタンを加工することで理想の座り心地を実現しています。

この科学的アプローチは、カリモクの大きな強みの一つであり、長時間座っても疲れにくい家具として高い評価を得ています。


多彩なブランド展開


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カリモクは、メインブランドの「カリモク家具」のほか、以下のような多様なブランドを展開しています。

  • domani(ドマーニ):最高峰ブランド。18〜19世紀のヨーロッパ様式を現代風にアレンジした高級志向の家具

  • カリモク60:1960年代から生産を続けてきたロングライフデザイン。代表作はKチェアとロビーチェア

  • Karimoku New Standard:国内外のデザイナーと協業し、先進的なデザインを追求

  • Karimoku CASE:建築的視点から空間を捉えたブランド






マルニ木工|「技術のマルニ」と呼ばれる老舗メーカー



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広島・宮島から始まった95年以上の歴史


マルニ木工は、1928年に広島県廿日市市で創業した老舗家具メーカーです。創業者の山中武夫氏は、世界遺産・厳島神社で知られる宮島で育ち、伝統的な木工技術に魅了されて家具づくりの道に進みました。


宮島は鎌倉時代から木工職人が集まる地として知られ、「宮島細工」などの伝統工芸が盛んな場所です。この豊かな木工文化の中で育った山中氏は、ヨーロッパに渡って家具づくりを学び、帰国後に「工芸の工業化」をモットーに創業しました。


「工芸の工業化」という革新的アプローチ


マルニ木工の特徴は、伝統的な職人技を機械化・工業化することで、高品質な家具を量産可能にした点にあります。創業当初からドイツ製の機械を輸入し、曲木技術を確立。それまで手工業の域を出なかった日本の家具工業に革命をもたらしました。

特に、1968年に開発した「ベルサイユ」(現在のトラディショナル家具)は、それまで一品生産の高級品だった彫刻入り家具の工業化に成功し、「日本の洋家具史上最大のヒット」として今も語り継がれています。


曲木技術と精緻な加工力


マルニ木工の代名詞といえば、高度な「曲木技術」です。木材を曲げて成形する技術は、美しい曲線を描く家具を生み出すために不可欠ですが、非常に高度な技術を要します。

この技術により、マルニ木工は「技術のマルニ」と呼ばれるようになり、日本の木工家具業界でトップクラスの地位を確立しました。


深澤直人氏とのコラボレーション「MARUNI COLLECTION」


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2000年代に入り、マルニ木工は原点回帰の取り組みを開始します。2008年、世界的プロダクトデザイナー・深澤直人氏を開発パートナーに迎え、「MARUNI COLLECTION」を発表しました。


その代表作が「HIROSHIMA」シリーズです。「100年使っても飽きのこないデザインと堅牢さを兼ね備えた家具」をコンセプトに、国際的なデザイン感覚と日本独自の木に対する美意識、精緻なものづくりの技を融合させました。


2009年のミラノサローネで展示されたHIROSHIMAシリーズは多くの注目を集め、現在では世界29か国以上で展開されています。また、Apple社のカリフォルニア本社でHIROSHIMAアームチェアが採用されたことでも話題となりました。




カリモク vs マルニ木工|徹底比較


企業規模と生産体制の違い


カリモクは木製家具メーカーとして国内最大手で、資材会社・製造会社・販売会社の3部門11社からなるグループ企業体制を採っています。全国に24か所のショールームを展開し、リビングからダイニング、寝室、書斎、子供部屋まで、住宅のあらゆる空間に対応する総合家具メーカーです。


一方、マルニ木工はカリモクより企業規模は小さいものの、高い技術力とブランド力を持つ専門メーカーです。広島の静かで緑豊かな山あいの工場で、開発から製造、品質管理まで一貫して行っています。また、タイに子会社を持ち、コストダウンも推進しています。



技術とこだわりの違い


カリモクの強み:

  • 徹底した木材の乾燥管理技術

  • 人間工学に基づく「座り心地研究」

  • 国内一貫生産による厳格な品質管理

  • F☆☆☆☆材料による安全性へのこだわり

  • 独自の耐久試験による品質保証


マルニ木工の強み:

  • 高度な曲木技術と精緻な加工力

  • 「工芸の工業化」による伝統と革新の融合

  • 世界的デザイナーとのコラボレーション

  • 無塗装に近い自然な木肌の仕上げ

  • Apple本社採用などの国際的評価


デザイン性の比較


カリモクは、日本の住宅事情をよく考えられた実用的なデザインが特徴です。シンプルでオーソドックスなデザインは、どのような部屋のテイストにも合わせやすく、幅広い世代に受け入れられています。コンパクトなモデルも充実しているため、マンションなど限られたスペースでも配置しやすいことが魅力です。


マルニ木工は、より洗練されたデザイン性の高い家具を展開しています。特にMARUNI COLLECTIONシリーズは、世界的デザイン感覚と日本の美意識が融合した唯一無二の存在です。HIROSHIMAシリーズに代表される、シンプルながら精緻で清浄なイメージの家具は、北欧スタイルや上質なモダンスタイルを好む層から高い支持を得ています。


価格帯の比較


カリモクは幅広い価格帯の商品を展開しています。カリモク60シリーズのKチェア(2人掛け)であれば10万円台から、ドマーニの最高峰ソファになると100万円を超えるものまで、多様なニーズに応えるラインナップです。


マルニ木工は、マルニ60の復刻版家具で比較的手頃な価格から、MARUNI COLLECTIONの高価格帯まで揃えていますが、全体的にはカリモクよりやや高めの価格設定です。HIROSHIMAシリーズのダイニングチェアは1脚10万円前後から、ダイニングテーブルは40万円以上するものもあります。


向いている人の違い


カリモクが向いている人:

  • 実用性と品質のバランスを重視する人

  • 日本の住宅事情に合った家具を求める人

  • 幅広い商品ラインナップから選びたい人

  • 座り心地を最重視する人

  • 国内最大手の安心感を求める人


マルニ木工が向いている人:

  • デザイン性を最重視する人

  • 世界に通用する日本の家具を求める人

  • 北欧スタイルや上質なモダンスタイルを好む人

  • 曲線美や木の表情を楽しみたい人

  • 唯一無二の家具で個性を表現したい人


両社に共通する最近の取り組み|サステナビリティへの注力


カリモクのサステナビリティ


カリモクは2022年に「自然と共生し、人生100年時代を意識した循環型社会」を目指したサステナビリティ方針を策定しました。主な取り組みには以下があります。

  • 森林環境への貢献:FSC®とPEFCのCoC認証取得、国産広葉樹の小径木を適正価格で取引し国内林業を支援

  • CO2削減:太陽光発電設備の導入(国内8事業所)、木質バイオマスボイラーの活用(1980年から継続)

  • 廃棄物削減:木材の有効活用、端材やおがくずをバイオマス燃料として再利用

  • 新プロジェクト:2024年10月に「KARIMOKU RESEARCH」を始動し、家具に留まらない新しいソリューションの共創を目指す


マルニ木工のサステナビリティ


マルニ木工も「100年経っても世界の定番として愛される家具」という企業理念のもと、サステナビリティを重視しています。

  • 材料調達から製造プロセス、品質管理、配送までのサイクルにおいて、サステナブルな視野で行動

  • 世代を超えて使い続けることのできる木工家具をつくることで、持続可能な社会に貢献

  • 広島の緑豊かな環境での生産を継続


カリモクとマルニ木工の買取相場


カリモクの買取相場


カリモク家具は国産高級家具ブランドとして中古市場でも人気が高く、状態が良ければ高額で売却できます。


買取相場の目安:

  • ソファ:5,000円〜50,000円前後

  • チェア:5,000円〜130,000円前後(THE FIRSTのオットマンなど人気モデルは高額)

  • テーブル:5,000円〜35,000円前後

  • デスク:10,000円〜40,000円前後

高価買取が期待できるシリーズ:

  • domani(ドマーニ):最高峰ブランドで、状態の良いものは高価格

  • カリモク60:Kチェアやロビーチェアはロングセラーで需要が安定

  • THE FIRST:オットマンなど人気モデルは10万円以上の買取実績も

  • オールドカリモク:カタカナロゴの古いモデルは、ビンテージ品として評価されることも


マルニ木工の買取相場


マルニ木工も、カリモクと並んで高いブランド力を持ち、中古市場での需要があります。


買取相場の目安:

  • ソファ・チェア:10,000円〜100,000円前後

  • ダイニングテーブル:20,000円〜150,000円前後

  • キャビネット:15,000円〜80,000円前後


高価買取が期待できるシリーズ:

  • MARUNI COLLECTION(HIROSHIMAシリーズ):深澤直人デザインで国際的評価が高く、高価買取の対象

  • マルニ60:復刻版家具として人気

  • トラディショナル家具:ベルサイユなどの名作シリーズ

  • オールドマルニ:1950〜70年代のヴィンテージ品は希少価値あり


買取価格に影響する要因


どちらのブランドも、以下の要素が買取価格に大きく影響します。


プラス要因:

  • 人気シリーズ・モデルである

  • 状態が良好(傷・汚れ・破損が少ない)

  • 製造年数が新しい

  • 付属品や保証書が揃っている

  • 定価が高額なモデルである

マイナス要因:

  • 製造から10年以上経過している

  • 目立つ傷・汚れ・破損がある

  • 日焼けによる色褪せが激しい

  • タバコやペットの臭いが染み付いている

  • 付属品が欠品している


高級家具を高く売るためのポイント


売却タイミングを見極める


家具の価値は年数とともに下がるため、売却を決めたら早めに査定に出すことが重要です。特に製造から5年以内であれば、比較的高値での買取が期待できます。


複数の業者に査定を依頼する

買取業者によって査定額は大きく異なります。高級家具専門の買取業者であれば、ブランド価値を正確に評価してもらえる可能性が高いでしょう。


清掃とメンテナンスをしておく

査定前に、できる範囲で清掃やメンテナンスを行いましょう。木部の汚れを拭き取り、ソファのクッションのホコリを取り除くだけでも、査定員への印象が変わります。


付属品や保証書を揃える

購入時の保証書、取扱説明書、予備の部品などがあれば、必ず一緒に査定に出しましょう。これらの有無で査定額が変わることがあります。


セットで売却する

ダイニングテーブルとチェアのセット、ソファとオットマンのセットなど、セットで売却すると単品よりも高値がつきやすくなります。




まとめ|自分に合った家具選びと賢い買い替え


カリモクとマルニ木工は、どちらも日本を代表する優れた家具メーカーですが、それぞれ異なる強みと魅力を持っています。


カリモクは、国内最大手ならではの幅広い商品ラインナップと、人間工学に基づく座り心地の良さが魅力です。日本の住宅事情に合った実用的なデザインは、どんな空間にも馴染みやすく、長く愛用できる家具といえるでしょう。


マルニ木工は、高度な曲木技術と世界的デザイナーとのコラボレーションによる、デザイン性の高い家具が魅力です。特にHIROSHIMAシリーズは、日本から世界に発信する家具として高い評価を得ており、インテリアの主役となる存在感があります。


どちらを選ぶべきかは、あなたのライフスタイル、好みのデザイン、予算によって異なります。可能であれば、実際にショールームで座り心地や質感を確かめることをおすすめします。


そして、将来的に買い替えを検討する際には、高級家具専門の買取サービスを利用することで、適正価格での売却が可能です。カリモクやマルニ木工のような国産高級家具は、中古市場でも高い需要があり、状態が良ければ思わぬ高値がつくこともあります。


この記事があなたの理想的な家具選びと、将来的な買い替え時の参考になれば幸いです。



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