DePadova(デパドヴァ)家具の魅力と人気の理由
- H.T

- 6月16日
- 読了時間: 11分
DePadova(デパドヴァ)の家具に心惹かれ、その独特の魅力についてもっと深く知りたいと思っていませんか。
洗練されているのに、どこか温かい。シンプルでありながら、空間に豊かな表情を与えてくれる。そんな不思議な存在感を放つDePadovaの家具は、なぜ多くのインテリア愛好家を魅了し続けるのでしょうか。
この記事では、DePadovaというブランドの本質に迫り、その歴史からデザインの哲学、具体的な製品の魅力までを多角的に掘り下げていきます。ぜひ最後までご覧ください。
本記事のポイント
DePadovaの歴史と魅力
家具が持つ独自のデザイン性や素材
カッシーナとの具体的な違い
DePadovaの代表的な家具の特徴
国内ショールームの場所や家具の購入方法
DePadova(デパドヴァ)家具の魅力と人気の理由とは

DePadovaの家具がなぜこれほどまでに人々を惹きつけるのか、その根源を探るためには、まずブランドの持つ歴史や哲学、そしてデザインの根幹にある特徴を理解することが不可欠です。
ここでは、DePadovaというブランドのアイデンティティを形成する要素を解き明かし、その普遍的な魅力の本質に迫ります。
他の有名ブランドとの違いを比較して、DePadovaならではの立ち位置も明らかにしていきます。
DePadova(デパドヴァ)の歴史
DePadova(デパドヴァ)は、1956年にフェルナンドとマッダレーナのデパドヴァ夫妻がミラノに開いたショールームから始まりました。
当初は、当時のイタリアではまだ珍しかった北欧の家具やオブジェを紹介するセレクトショップでしたが、夫妻の洗練された審美眼は、ミラノの上流階級の人々に大きな影響を与えました。
ブランドの大きな転機となったのは、アメリカのハーマンミラー社製品のライセンス生産を開始したことです。
チャールズ&レイ・イームズ夫妻のワイヤーチェアに感銘を受けたデパドヴァ夫妻は、その製造ライセンスを取得。これにより、高度な家具製造技術を蓄積し、単なる輸入販売業者から本格的な家具メーカーへと発展する礎を築きました。
その後、イタリアデザイン界の巨匠ヴィコ・マジストレッティとの出会いを経て、数々のオリジナル家具を発表。彼のデザインは、デパドヴァのフィロソフィーを体現する上で欠かせないものとなります。
2015年にはイタリアのハイエンドキッチンブランド「Boffi(ボッフィ)」のグループに加わり、家具からキッチン、バスルームまでを網羅する総合的なインテリアソリューションを提供するブランドとして、現在も進化を続けています。
家具の特徴と魅力
DePadovaの家具が持つ最大の魅力は、イタリアンモダンならではの洗練されたデザインの中に、北欧デザインのような温かみや心地よさが共存している点にあります。
これは、ブランドの原点が北欧家具のショールームであったことに由来します。
ガラスや金属といった硬質な素材だけでなく、オーク材やアッシュ材といった明るいトーンの木材を積極的に使用し、シャープすぎない柔らかなフォルムを描くことで、緊張感のないリラックスした空間を生み出します。
この独特のスタイルは、創業者マッダレーナ夫人が掲げた「温もりある上質で心地良い家具」というポリシーそのものです。
特定の様式にとらわれず、歴史や民俗文化のテイストを尊重しながら、現代のライフスタイルに合うようにバランスよく取り入れる。この絶妙な編集能力が、DePadovaの家具に時代を超えて愛される普遍的な価値を与えています。
また、ヴィコ・マジストレッティやアキッレ・カスティリオーニといった巨匠から、現代で活躍するパトリシア・ウルキオラ、深澤直人氏まで、国内外の多様なデザイナーと協業しているのも特徴です。
それぞれのデザイナーの個性を尊重しつつも、完成した製品には一貫してDePadovaらしい品格と調和が感じられます。
カッシーナとの違い
イタリアの高級家具を検討する際、しばしば比較対象となるのがCassina(カッシーナ)です。
両者は共にヴィコ・マジストレッティをはじめとする著名デザイナーの家具を扱っていますが、ブランドが持つ個性や目指す方向性には明確な違いがあります。
例えば、同じヴィコ・マジストレッティがデザインしたソファでも、DePadovaの「ラッフルズ」は英国の伝統的なスタイルをベースにした、ゆったりとしてどこか懐かしい佇まいです。
一方、Cassinaの「マラルンガ」は、背もたれが可動する画期的な機能と彫刻的なフォルムで、強い個性を放ちます。
DePadovaとCassinaの比較
このように、DePadovaは空間全体との「調和」や、使う人の「心地よさ」を重視し、静かで落ち着いたエレガンスを表現します。
対してCassinaは、一目でそれとわかる革新的なデザインや、家具そのものが持つ強い「存在感」で空間をリードする傾向があると考えられます。
どちらが優れているというわけではなく、どのような空間を目指すかによって選択が変わってきます。
暮らしを彩るDePadova(デパドヴァ)の名作家具

DePadovaの哲学を理解したところで、次に私たちの暮らしを具体的にどのように豊かにしてくれるのか、個別のアイテムに焦点を当てて見ていきましょう。
ソファ、テーブル、チェア、そして照明に至るまで、DePadovaのコレクションは多岐にわたります。
ここでは、それぞれのカテゴリーを代表する名作を紹介しながら、その魅力と選び方のポイントを解説します。最後に、これらの家具を実際に体感できるショールームや購入時の注意点についてもご案内します。
心地よさを追求したソファ
DePadovaのコレクションの中でも、特にソファはブランドのフィロソフィーを色濃く反映しています。
デザインの美しさはもちろん、日々の暮らしの中で心からリラックスできる「心地よさ」が徹底的に追求されています。
Raffles(ラッフルズ)
ヴィコ・マジストレッティが手掛けたこのソファは、英国のクラシカルなスタイルを彷彿とさせる、オーソドックスで品格のある佇まいが魅力です。
奥行きのある座面とふっくらとしたクッションは、体を預ければ深く沈み込むような、しっとりとした座り心地。
本体を含めて全てがカバーリング仕様になっているため、汚れを気にせず、例えばリネンの白といった大胆なカラーも選択肢に入れられるのは大きなメリットです。
Square 16
名前が示す通り、四角形を基調としたミニマルで現代的なデザインのモジュール式ソファです。
シャープなラインと細いスチール脚が、空間に軽快な印象を与えます。モジュールを組み合わせることで、空間やライフスタイルに合わせて自由にレイアウトを変更できる柔軟性が魅力です。
見た目はミニマルですが、柔らかなクッションが快適な座り心地を約束します。
ソファを選ぶ際は、デザインの好みだけでなく、座り心地(フェザーかウレタンかなど)や機能性(カバーリングの有無、モジュール式か)も考慮に入れることが、後悔しないための鍵となります。
洗練されたテーブルとチェア
リビングやダイニングの中心となるテーブルとチェアも、DePadovaの美学が凝縮されたカテゴリーです。素材の持ち味を活かし、構造的な美しさを追求したデザインが揃います。
Tavolo ’95テーブル
イタリアデザインの巨匠、アキッレ・カスティリオーニによるこのテーブルは、重厚な大理石の天板と、それを支える軽快な木製の脚とのコントラストが見事です。
重い素材を使っているにもかかわらず、全体として重さを感じさせない繊細な設計は、カスティリオーニならでは。シンプルでありながら圧倒的な品格を放ち、ダイニング空間を格上げしてくれます。
Uragano(ウラガノ)チェア
ヴィコ・マジストレッティがデザインした、籐(ラタン)素材で編まれたエレガントなラウンジチェアです。
伝統的な素材を用いながら、その曲線的なフォルムはモダンな空間にも自然に調和します。職人の手仕事による編み込みの美しさと、体を優しく受け止めるフォルムが、リラックスした時間をもたらします。
DePadovaのテーブルやチェアは、単体で美しいのはもちろんのこと、異なるデザインのものを組み合わせても不思議と調和がとれる懐の深さも持っています。
名作チェア Incisa(インシーザ)
前述の通り、DePadovaはヴィコ・マジストレッティと共に数多くの名作を生み出しましたが、その中でも「Incisa(インシーザ)」は、彼のデザイン哲学とブランドの職人技が融合した好例と言える一脚です。
このアームチェアの最大の特徴は、厚手のレザーに施されたブランケットステッチ(ざっくりとした手縫い感のあるステッチ)です。
馬具の製造技術から着想を得ており、力強くも温かみのあるステッチが、レザーのシェルに彫刻的な表情と工芸品のような温もりを与えています。
体を包み込むようなシェル構造と、柔らかなシートクッションの組み合わせは、デザインの美しさだけでなく、快適な座り心地も実現します。
ルイジアナチェアと同様に、使い込むほどにレザーが体に馴染み、経年変化を楽しめるのも大きな魅力。
書斎の一脚やリビングのアクセントとして、空間に知的な雰囲気とパーソナルな趣を加えてくれるチェアです。
lighting
DePadovaの世界観は、家具だけでなく照明にまで及びます。
2025年のミラノサローネ国際照明見本市(Euroluce)で発表された「Collections Lighting」は、ブランドの照明プロジェクトにおける重要な一歩となりました。
このコレクションは、単に空間を明るくするための道具ではなく、「光、建築、デザインが洗練された調和をもって共鳴する」というビジョンを掲げています。
吊り下げ、壁付け、フロアスタンドなど、様々なタイプの照明がラインナップされており、そのどれもがDePadovaの家具と完璧に調和するようにデザインされています。
素材感やフォルムは、家具と同様にミニマルでありながら温かみを持ち、光そのものの美しさを引き出すことに焦点が当てられています。
DePadovaの照明を取り入れることで、家具と光が一体となった、より完成度の高い空間作りが可能になります。
ショールームについて
DePadovaの家具の質感やスケール感、そして座り心地を確かめるには、実際にショールームへ足を運ぶのが一番です。
日本では、東京・南青山と兵庫・芦屋にショールームがあります。
いずれのショールームも、専門のスタッフから詳しい説明を受けながら、じっくりと家具を吟味することができます。訪問の際は、事前に予約をすることをおすすめします。
ご利用時のポイント
完全予約制ではありませんが、週末やリノベーション計画中は事前予約推奨(担当スタッフによるプラン相談がスムーズ)。
納期は受注生産品で概ね3〜5 か月。新築・改装と合わせる場合は余裕を持った計画が必須です。
最新の展示内容・休業日・イベント情報は各ショールーム公式サイトまたはSNSで随時更新されています。訪問前に確認すると安心です。
購入時の注意点
DePadovaの家具を購入する際の主な方法は、前述の国内ショールームでの注文となります。専門スタッフに相談しながら、サイズやファブリック、仕上げなどを自分の好みや部屋のサイズに合わせて選んでいくことができます。
購入を検討する上で注意すべき点がいくつかあります。
第一に、価格帯です。DePadovaはイタリアのハイエンドブランドであり、製品は決して安価ではありません。
しかし、それは最高品質の素材と卓越した職人技術、そして時代を超えて使える普遍的なデザインに対する対価と考えることができます。
第二に、納期です。
製品の多くはイタリアでの受注生産となるため、注文から納品までには数ヶ月単位の時間が必要になることが一般的です。
新築やリノベーションに合わせて購入を検討する場合は、スケジュールに十分な余裕を持っておくことが大切です。
近年、原材料費や輸送費の高騰により価格改定が行われることもありますので、最新の情報はショールームなどで確認するようにしてください。
まとめ
この記事では、DePadova(デパドヴァ)の家具が持つ多面的な魅力について、その歴史的背景からデザイン哲学、具体的な製品群、そして購入方法に至るまで詳しく解説してきました。
DePadovaの魅力の核心は、単なる見た目の美しさだけではない、もっと深い部分にあることがお分かりいただけたかと思います。
その核心とは、イタリアンモダンならではの洗練と、北欧デザインのような温かみが絶妙なバランスで融合した「心地よいミニマリズム」です。
そして、ヴィコ・マジストレッティをはじめとする優れたデザイナーたちの普遍的なデザインを、最高の素材と卓越した技術で形にし、長く愛される「本物」を生み出し続けるというブランドの揺るぎない姿勢にあります。
DePadovaの家具は、空間に静かに寄り添いながら、そこに住む人の暮らしを豊かにし、満たされた時間をもたらしてくれます。
この記事が、あなたの理想のインテリアを見つけるための一助となれば幸いです。
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